デスクワークをしている人が訴える体の不調で多いのが、肩こりや腰痛です。デスクワークでは、猫背気味の前傾姿勢での作業になります。これが長時間続くと、肩こりや腰痛を発症することになるのです。ボウリングの球と同じくらいの重さがあるとも言われている人間の頭。そして、その重い頭は人間の体では一番高いところにあります。
重い頭を支えているのは首の筋肉や背中の筋肉です。これらの筋肉は重力に抵抗し体を支えるために、常に緊張している状態にあります。しかし、デスクワークなどで前傾姿勢になると頭が前に倒れ込んでしまわないように、首の後ろの筋肉や背中の筋肉の緊張はより強くなります。その状態を長時間維持していると次第に筋肉は固くなり、血行も悪くなってくるのです。そして、肩や首の重だるさや痛みを感じるようになってきます。この状態のことを世間一般的に肩こりと言うのです。
肩こりの状態がひどくなると、頭痛を感じたり背中のだるさを感じたりと様々な症状を引き起こします。また、前傾姿勢を長時間続けた後に急に首を動かすことにより、首の筋肉を傷めることもあります。前傾姿勢は背骨にも負担をかけるため、頚椎や胸椎といった脊柱の変形などを引き起こす可能性もあるでしょう。改善策としてはデスクワーク時はまめに首や肩を動かし、なるべく同じ姿勢が続かないようにすることや入浴時に体が温まった状態でストレッチをして筋肉を伸ばすことなどが挙げられます。肩こりは自分で予防・対策を行えば回避・改善ができるので、放置せず意識して行動しましょう。